製造業への志望動機の書き方
これから製造業の仕事に就きたいと考えている人に、今回の記事はおすすめです。製造業への志望動機の書き方について紹介します。確実に採用されるためには、いくつかのポイントを踏まえて記載する必要があります。志望動機は採用を左右する大事な項目なので丁寧に記載するようにしましょう。
志望動機の書き方にはコツがある?
採用担当者はたくさんの志望動機に目を通しています。ワンパターンな文章や幼稚な印象を与える文章は、それだけでマイナスの印象を与えてしまうので注意しましょう。ここでは志望動機の書き方のコツを紹介します。
印象的な書き出し
最初の1行でよい印象を与えてライバルと差をつけましょう。最初に結論を持ってくることで、伝えたいことを伝えられます。自分の強みや性格を知ってもらえるように印象的な書き出しにしましょう。
分かりやすい構成
企業の採用担当者は、限られた時間の中でたくさんの志望動機に目を通しています。文章が上手である必要はありませんが、読みやすいように文章をまとめるようにしましょう。
結局何がいいたいのか分からない文章や、まとまりのない文章は幼稚な印象を与えます。国語力に問題があると思われる可能性もあるので、自信がない人はテンプレートを参考にして構成を学びましょう。
等身大の決意表明
自分の能力や性格に合った文章にしましょう。たとえば、勤務未経験者が必ず結果を出すと記載すると違和感を覚えます。反対に、勤務経験者が迷惑をかけると思うと記載すると不安感を覚えます。
自己アピールと決意表明は等身大の自分を演じるようにしましょう。あまり謙虚になりすぎず、自信過剰な印象を与えなければ問題ありません。
志望動機で書いてはいけないNGなこととは
志望動機では本音と建前を上手に使い分けるようにしましょう。職場と自宅が近くて嬉しい、給料が高くて嬉しいというような内容は志望動機に該当しません。そのため、次は志望動機に書いてはいけないことを確認しましょう。
どの企業にも当てはまる志望動機
複数の企業に応募している人がほとんどなので、なかには志望動機の内容を使いまわしている人もいるでしょう。内容に具体性がなければそのようにとらえられてしまいます。そのような人員を採用しても簡単に退職してしまうのではないかと企業は考えるため、採用される確率は低くなります。
受け身すぎる志望動機
自己成長するために企業に就職するのは悪いことではありません。しかし、社会人なので価値を提供できなければいけません。自己成長は見方を変えると受け身です。企業で勤務することで成長できるととらえているようではいけません。また、そのように企業から受け取られないように文章で表現しましょう。
待遇のみに言及している志望動機
給料や福利厚生のみ言及するのは避けましょう。たとえば、給料が高いので志望すると記載した場合、今よりもさらに給料が高い働き口があればそちらに向かうことが想像できるので、そのような人員を積極的に採用したいとは思わないでしょう。
労働者にとって給料や福利厚生は魅力的ですが、一番の魅力が働き甲斐であるべきです。働き甲斐を全面に出してアピールしましょう。
製造業向け!志望動機の書き方とは
ありきたりな志望動機ではなく、選んでもらえるような志望動機にしましょう。最後に、製造業向けの志望動機の書き方を紹介します。
職種に合わせた志望動機を書く
現場労働には体力が必要です。体力に自信があることをアピールしましょう。体力を維持するために取り組んでいることや実績などがあれば記載するようにします。
また、勤務経験者と勤務未経験者によって記載内容が異なる部分があるので気を付けてください。勤務経験者はこれまでの実績をアピールします。勤務未経験者はこれまでの職業と製造業の仕事内容の共通事項を見つけて、自分も戦力になれる旨をアピールしましょう。
企業研究でほかの応募者と差をつける
企業のホームページに目を通すようにしましょう。企業理念や設立した年などはホームページを確認すれば分かります。募集要項しか目を通していない人がいるので、そのような人たちと差をつけられます。また、企業理念のどの部分に共感するのか、自分が社員として企業に所属することで、どのような価値を提供できるのかを明確に表現しましょう。
第一志望である理由を書く
企業が人員を採用するときは、第一志望の人員を確保したいと考えています。そのため、第一志望であれば、その理由を志望動機に書きましょう。企業研究で理念や方針を踏まえながら文章にします。
この際、具体的なエピソードがあれば盛り込んでみるとよいでしょう。たとえば、幼い頃から自動車が好きで第一志望の企業の製品に憧れを持っていたエピソードや、社長の講演会に参加したことがあるエピソードなどは強みになるでしょう。注意点として、ファンであることを公言するだけの内容にならないようにします。
例文を用いた書き方
ここでは、例文を用いた書き方を紹介していきます。
未経験者の場合
未経験者の場合の例文を紹介します。
例1
細かい作業が得意なので、技術を身に付けて地元企業でものづくりに携われる製造職への転職を希望しています。その中で、自動車業界でシェアを拡大している貴社の求人に目が留まりました。
特に中東・南米方面への輸出を増やし、海外拠点の展開も視野に入れているとのことでした。そのため、幅広い業務に携わりながら、学生時代の留学経験とアルバイト経験で身に付けた臨機応変に対応するスキルを、文化の異なる国々との取引にも役立てられるのではないかと考えています。
例2
貴社でフォークリフト運転作業員になりたいと考えています。人間関係が良好で年齢にかかわらず長く働き続けられる貴社の職場環境に魅力を感じ、志望いたしました。
前職では8年間、製造業の工場でピッキング業務に携わっていました。フォークリフト経験はありませんが、ずっと挑戦したいという気持ちがあり、昨年フォークリフト運転技能者の資格を取得いたしました。以前の職場では、集中力の高さと丁寧さを評価いただくことが多く、フォークリフト操作でも生かして貢献できればと考えています。
なぜ、未経験の業種・職種で働きたいかの理由をしっかり示しています。他にも、未経験でもこれまでの経験から身に付いたスキルのアピール、前職でどのように評価されていたかなども含めているのがポイントです。
経験者の場合
経験者の場合の例文を紹介します。
例1
中食業界のパイオニアで、毎日○万食以上もの商品を製造・出荷している貴社だからこそ経験できる、大規模製造のコスト管理や工程管理に携わりたく志望しました。前職では弁当の製造ライン業務を経て、ここ数年は予算から生産管理業務にも携わってきました。
今後は製造現場の経験を生かしながらコストや工程の管理に併せ、スタッフのシフト管理や育成、労務管理や指導、問題点の改善などの業務にも携わりたいと考えています。
例2
私は、貴社で製造職として他部署との連携を図り、業務が円滑かつ正確に遂行できるような環境を整えたいと思い志望しました。前職では約3年間、検品・検査作業に従事してきました。会社の機会損失を減らすために、生産性の向上を目指したり、確認作業の見直しを行ったりしました。そのような活動の中で、他部署の人員とも連携し、目標や情報を共有しながら円滑なコミュニケーションを図りやすい環境を、整えられました。結果として、生産ラインの効率化につながり、前年比20%のコスト削減を達成しました。
こうした経験から、自分の強みである、物事の課題点に気づき自発的に改善できることを生かしたいと考えていました。そんな時、貴社の公式サイトで「全国に新部門が立ち上がる中で、互いの業務が把握しづらく連携が難しい課題に向き合っている」という記事を拝見しました。経験から培ったコミュニケーション能力やマネジメント能力を生かして、貴社で貢献していきたいと考えています。
現職の経験から応募先で生かせる点を具体的に伝えることで即戦力として活躍できることをアピールしたり、企業研究を徹底的に行い、自分がどのように貢献できるかを伝えています。同職種への転職は、なぜ転職するのか疑問を持たれることもあるため、現職と応募企業の違いをしっかり押さえておくことも大切です。
まとめ
注意点とポイントを踏まえて紹介しました。文章を書く自信がない人は、記載した志望動機をほかの人に読んでもらいましょう。そこで客観的なアドバイスをもらうことで、よりよい志望動機となります。
また、自分で声に出して読んでみるのもおすすめです。目で文字を追うだけでは微妙な音の響きやいい回しの違和感に気が付きにくいからです。ライバルに差をつけるためにも、志望動機にはこだわりを持って選ばれるように努力しましょう。