製造業のお仕事事情【昔と今の違い】
皆さんは製造業と聞いてどんなイメージが浮かびますか?“昼夜問わず働き、体力勝負の仕事にかかわらず給料は安い”というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。しかし最近は、ひと昔前に比べて製造業の働き方が変わってきています。そこでこの記事では、製造業の昔と今のお仕事事情をご紹介します。
工場勤務は“3K”?昔と今では違うってホント?
昔、製造業である工場勤務は“3K”と呼ばれていました。3Kとは“きつい”“汚い”“危険”の頭文字をとった言葉です。3Kという言葉が生まれたのは、バブル初期とされており、工場勤務や建設業など、肉体労働の仕事に向けられた言葉でした。
3Kという言葉は強く根付いてしまい、今も工場勤務に3Kのイメージを持っている方は多くいます。では、3Kのきつい・汚い・危険とは、それぞれどのような意味を持っているのでしょうか?
3Kの“きつい”
3Kの“きつい”は、体力的な意味を指しています。工場勤務といってもどんな製品を製造するかによって仕事内容は異なります。そのため、中でも力仕事の多い製造業に“きつい”という言葉を当てはめているのでしょう。
また、工場の中には24時間稼働しているところもあります。すると、早番、日勤、夜勤などのシフト制での勤務になるため、生活リズムが安定しないのです。そういった意味で工場勤務が“きつい”と感じる方もいるのでしょう。
3Kの“汚い”
工場勤務が汚いかどうかは、製造するモノや工場によって異なります。機械部品を製造している工場なら、粉じんが舞っていたり、機械の潤滑油が作業服や体についてしまったりすることは多いでしょう。一方、食品の製造を行う工場なら、衛生面の管理が徹底されているため、汚いことはまずないです。そのため、工場が汚いとは一概にいえません。
3Kの“危険”
工場によって大きな機械を扱ったり、力仕事が多かったりするので、危険と感じる方は少なくないでしょう。確かに、工場で大きな事故が発生して怪我を負ってしまう可能性もゼロではありません。ただし、3Kという言葉が世に浸透したのはバブル期です。それから何十年も経った今、工場での事故は大幅に減っています。
現代ではイメージが変わっている工場の現場
昔は3Kのイメージが強かった工場勤務ですが、現代はイメージが変わってきています。今の工場は、3Kでないことがほとんどでしょう。それでも、工場によって汚かったり、体力的にきつかったりするのではと不安になる方もいるはずです。そこで、3Kを回避する方法をご紹介します。
体力ではなく頭を使う仕事を選ぶ
体力的なきつさが懸念される場合は、工場勤務でも頭を使う仕事を選びましょう。検査作業や機械オペレーターであれば、体力的なきつさはあまりないはずです。
衛生管理が徹底された新しい工場を選ぶ
「汚い工場で働くのは嫌だ」という場合は、衛生管理が徹底された新しい工場を選びましょう。先ほどお伝えした食品を扱う工場のほか、半導体を製造する工場も衛生管理が徹底されています。また、粉じんや潤滑油のにおいが少ない、プラスチック製品や家電の製造工場も、汚い現場ではないはずです。
そして“汚い”を避ける方法として、新しい工場を選ぶのもポイントです。新しい工場であれば設備も新しいため、働きやすい綺麗な環境が整っているでしょう。
機械に巻き込まれるリスクが低い仕事を選ぶ
危険な工場で働きたくないと思うのは、当然のことです。昔に比べて工場での事故は大幅に減っていますが、それでも不安という場合は、機械に巻き込まれるリスクが低い仕事を選びましょう。
少ない工場での事故の中でも、機械に巻き込まれたり挟まれたりする事故が多いです。機会に巻き込まれるリスクが低い仕事とは具体的に、検査作業や仕分け作業などが挙げられます。
実な工場勤務はメリットが多い!
3Kと呼ばれて避けられることの多かった工場勤務ですが、現代の工場勤務はメリットも多くあります。ここからは、工場勤務のメリットを見ていきましょう。
経験・学歴・職歴を問わない
工場勤務の製造業は、経験や学歴、職歴を問わないところが多いです。未経験の方でも安心して働けるよう、教育制度や研修制度が整っているところもあります。中には、現場入りする前に1か月間研修する研修施設がある企業も存在するのです。その製品についてしっかり学んでから現場に入れるので、スキルも身につけられます。
キャリアアップが図れる
工場勤務は、キャリアアップを図れるというメリットもあります。工場勤務や製造業と聞くと、キャリアアップは難しく、ずっと現場で同じ仕事をするというイメージを浮かべる方も多いでしょう。
しかし、最近はきちんと努力をすればキャリアアップの道筋が立てられる企業も多いのです。製造業によって資格が必要なものであれば資格を取得したり、経験や知識を身につけたりすることで、キャリアアップを図れるでしょう。
高収入が狙える
工場勤務は、高収入が狙える職種でもあります。24時間稼働している工場であれば、夜勤手当や残業手当がしっかりつくことがほとんどです。そのため働き方によっては、効率よく稼げます。
人間関係のトラブルが少ない
工場勤務は、人間関係のトラブルが少ないのも大きなメリットです。一人で黙々と作業をすることも多いため、ほかの企業や取引先と関わることはありません。同じ工場内で人と関わることはありますが、基本的に作業は一人なので、わずらわしい人間関係トラブルに悩むことは少ないでしょう。
さまざまな仕事から自分に合った仕事を探せる
工場勤務の製造業は、さまざまな職種があります。力を使う仕事から、頭を使う仕事まで、一つのモノを製造する過程の中でもいろいろな仕事があるのです。そして、それぞれの職種で求人が出されているため、自分に合った仕事を探せるでしょう。
まとめ
製造業のお仕事事情についてご紹介しました。昔は3Kという言葉が生まれるほどよいイメージがなかった製造業ですが、時代の変化とともに製造業の現場も変わってきています。待遇面や給与面がよかったり、キャリアアップを図れたりと、製造業の仕事をするメリットはたくさんあるのです。
製造業で働きたいけど、悪いイメージが邪魔して一歩踏み出せなかったという方は、自分に合った職種の製造業にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?